岡山県高梁市の「吹屋」
岡山県高梁市の山あい、標高550mの成羽町北部に位置する集落「吹屋」。江戸末期から明治にかけて銅山とベンガラの生産で栄えた鉱山町で、特に、顔料や防腐塗料として用いられるベンガラの日本唯一の巨大産地として栄華を誇った地域でした。
赤茶で統一された街並み
「吹屋」の特徴は、何といってもその風情ある街並み。赤胴色の石州瓦とベンガラ色(赤茶のような色)の外観で統一された商家・町屋が軒を連ねています。
この統一された街並みは、それぞれの家が別々に建てられたのではなく、旦那衆が宮大工を招き、町の景観を意識して建てさせたもので、当時としては先進的な発想で形成された集落でした。1977年には貴重な街並みが評価され、国の重要伝統的建造物保存地区に認定されています。
当時の繁栄を偲ばせる貴重な建造物
吹屋には、当時の繁栄を偲ばせる貴重な建造物がいくつも存在します。こちらは、江戸後期からのベンガラ商家・旧片山家の住宅。庄屋も務めた家柄で、2006年には重要文化財に指定されています。
photo by 高梁市
ローハとベンガラの生産を行った豪商・西江家の邸宅。部屋数は42、江戸繁栄期の趣を今に色濃く残しています。
こちらは、1900年に建てられた日本最古の木造校舎だった「旧吹屋小学校」。現在、保存修理中で見学はできませんが、2012年3月末まで現役の校舎として使われていました。
映画のロケ地のような風情ある街並み、そして 里山の風景が広がるのどかな雰囲気。ゆっくりと散策してみたいステキな場所ですね。
名称 | 吹屋ふるさと村 |
住所 | 岡山県高梁市成羽町吹屋 |
HP | 高梁市観光協会 |