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ゴーストタウンとは、自然災害や環境破壊、産業の衰退などが原因で人が居なくなり、建物や痕跡のみが残されてた場所のこと。ちょっと怖い雰囲気もありますが、過去の繁栄や衰退の歴史を垣間見れ、独特の哀愁が漂う町の様子が魅力的であったりもします。そこで今回は、ちょっと怖いけど覗いてみたくなる、世界のゴーストタウンを5ヶ所、ご紹介します。
1. ボディ(Bodie)/アメリカ
photo by flickr/Mark Wainwright
アメリカ・カリフォルニア州東部、シェラネバダ山脈の東麓にある「ボディ(Bodie)」。1800年代中盤よりカリフォルニアを中心にゴールドラッシュで沸いた時代、この地でも1859年に金鉱脈が発見されると急速に大きな町へと発展、全盛期には10000人近い人口を抱えるまでに栄えた町でした。
1900年代に入り、金の生産量が下降線を辿ると人々が離れはじめ、町は徐々に衰退してゆきます。1932年には町の中心部が大きな火事に見舞われたこともあり、ボディは急速に衰退、ついに人の住まないゴーストタウンと化してゆきました。
photo by flickr/Albert de Bruijn
2. 軍艦島/日本・長崎
photo by flickr/Forgemind ArchiMedia
長崎県南部、長崎半島の西方沖に浮かぶ「軍艦島」。海底炭鉱の島として最盛期には5000人超が生活、当時は東京の約9倍もの人口密度に達するほど繁栄した島でした。
主要エネルギーが石炭から石油へと移行したことにより1974年に閉山。地上7階建ての「国内初の高層アパート」や当時の最先端であった「炭鉱施設」などが島に置き去りにされ無人島に。崩れゆく廃虚としてゴーストタウンと化してゆきました。
photo by flickr/Travel-Picture
3. ジョウ泗列島(Shengsi Islands)/中国
中国の東部、東シナ海に浮かぶ「ジョウ泗列島」。かつては漁業で大変栄えた地域でしたが、産業の移り変わりにより人々は離れ、現在は無人島に。
ゴーストタウンとなった島の漁村は次第に緑に飲み込まれ、まるで天空の城ラピュタのような不思議な世界が広がっています。
4. クラーコ(Craco)/イタリア
イタリアの南部、バジリカータ州マテーラ県にある「クラーコ(Craco)」。紀元前からあったとされる歴史ある地区で、かつては2000人を超える人が生活していました。
photo by flickr/Basilicata Turistica
20世紀半ばに頻繁に発生した地震により町の一部は甚大な被害を受けました。急峻な丘の上に築かれているために至る所で地滑りが起こり、住むには危険な状態となり、現在は、誰も住んでいないゴーストタウンと化しています。
5. コールマンスコップ(Kolmanskop)/ナミビア
アフリカのナミビア共和国にある「コールマンスコップ(Kolmanskop)」。1908年、この地域でダイアモンドが発見されるとドイツ系の坑夫が殺到。ドイツ風の家が建ち並び、病院や発電所、プール、映画館、ボーリング場、カジノ、そして鉄道までもが整備されたほど、ダイヤモンド鉱山の拠点として栄えた町でした。
photo by flickr/Christiaan Triebert
第二次世界大戦後にダイヤモンドの価格が暴落したことにより町は衰退。1954年には完全に町は放棄されゴーストタウンとなりました。建物は半ば砂の中に埋まり、町がナミブ砂漠にのみこまれてゆく特異な風景を見ることができます。
photo by flickr/Damien du Toit
photo by flickr/Damien du Toit