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小笠原諸島
東京から南に1000km、大小30余りの島々からなる小笠原諸島。2011年に世界自然遺産に登録された亜熱帯諸島で、手付かずの雄大な自然と独自の進化を遂げた固有種が息づく、東洋のガラパゴスとも呼ばれる美しい島々です。
小笠原諸島でも超一級の「南島」
そんな小笠原諸島の中でも父島の南西に浮かぶ「南島」は、超一級の島に位置付けられる秘島。その貴重な環境を保護するため、1日100人、島での滞在は2時間まで、毎年11月上旬から2月上旬は入島禁止というルールが定められています。
©環境省
その中でも特に美しいのが「扇池」と呼ばれる入り江。小笠原諸島の周囲は、美しいエメラルドグリーンの海に囲まれていますが、特にこの南島の「扇池」に広がる海の美しさは格別のもの。正面の洞窟部分のみ海と繋がっていて、そこはまさに秘密の楽園といった雰囲気です。
©環境省
南島は、サンゴ礁の隆起と沈降によってできた沈水カルスト地形で、「ラピエ」という鋭く尖った石灰岩や「ドリーネ」と呼ばれるすり鉢状のくぼ地など特殊な地形を多く見ることができます。世界的に見てもこのような地形は希少で、国の天然記念物にも指定されています。
©小笠原村
扇池付近の砂山の斜面には沢山の貝殻が落ちています。これは約1000年前に絶滅したカタツムリ「ヒロベソカタマイマイ」の半化石で、このような珍しいものを間近で見ることができるのも南島の魅力です。
©環境省
南島への航路の途中でイルカやクジラに合うことも。
東京港から小笠原の父島まで航路で25時間30分と、かなり長時間の船旅となりますが、だからこそ出会える感動がありますよね。