長崎の名物といえば、何を思い浮かべるでしょうか?長崎には、異国の文化を独自にアレンジした郷土料理や、地元素材を使ったご当地B級グルメ、長崎県民にお馴染みのお菓子など、長崎自慢の美味しい名物が盛りだくさん!今回は、長崎県の名物ご当地グルメを15個、ご紹介します。
長崎名物を食べる!伝統の郷土料理
1. 卓袱(しっぽく)料理
photo by 長崎県観光連盟
「卓袱(しっぽく)料理」は、大皿に盛られたコース料理を円卓を囲んで食べる長崎伝統の宴会料理です。「卓」はテーブル、「袱」はテーブルクロスを意味しています。オランダ・ポルトガルとの国交があった長崎で、中国伝来の料理に独自のアレンジが加えられ、和・華・蘭料理が融合・発展した料理です。女将の「お鰭(ひれ)をどうぞ」の一言で食事が行われ、豚の角煮、長崎天ぷら、刺身、湯引きなど、季節の素材を使用した多彩な料理が楽しめます。
取扱店 | 料亭 橋本(長崎市)、史跡料亭 花月(長崎市)、長崎卓袱 浜勝(長崎市)ほか |
HP | 料亭 橋本、史跡料亭 花月、長崎卓袱 浜勝 |
2. 具雑煮
photo by 長崎県観光連盟
「具雑煮」は、丸餅に、鶏肉やゴボウなど、10種類ほどの具材を醤油ベースのダシで煮込んだ、島原地方に伝わる郷土料理です。一説には、島原の乱において、天草四郎率いる一揆軍が籠城の際に、山や海のものを集め、餅とともに雑煮として食べたのが始まりとされています。正月や祭礼行事など、古くから島原の家庭で作られてきた名物料理で、農林水産省が選定した「郷土料理百選」に、卓袱(しっぽく)料理とともに紹介されている長崎を代表する郷土料理です。
取扱店 | 姫松屋(島原市)、ほうじゅう(島原市)、漁人市場とっとっと(島原市)ほか |
HP | 姫松屋 |
3. 五島手延うどん
photo by 長崎県観光連盟
「五島手延うどん」は、そうめんのように、手延べで作られるうどんで、長崎・五島列島のみで生産されています。1000年以上前に中国から遣唐使によってその製法が伝えられたとされ、生産者が少ないことから、「幻のうどん」とも称されています。島特産の椿油を使い、何度も熟成を重ねて作られる「五島手延うどん」は、細い麺ながら、強いコシと喉越しの良さが特徴です。「地獄炊き」は、煮え立つ鍋から直接うどんをすくい、あごダシのつけ汁につけていただく郷土料理。古くから島で親しまれてきた名物料理です。
取扱店 | 五島うどんの里(新上五島町)、メル・カピィ あおかた(新上五島町)ほか |
HP | 五島うどんの里、メル・カピィ あおかた |
備考 | 長崎県五島手延うどん振興協議会 |
4. 鯨料理
photo by 長崎県観光連盟
長崎県は、古くから捕鯨が盛んに行われてきた歴史があり、他県では見られない独自の食文化が根付いています。1人あたり鯨肉消費量が日本一と言われ、クジラは、正月や祝いの席には欠かせない食材となっています。県内では、鯨料理専門店をはじめ、居酒屋、寿司店でも鯨料理が提供され、クジラ鍋や刺身、にぎり寿司など、多彩な料理が楽しめます。
取扱店 | 鯨専門店 くらさき(長崎市)、鯨料理とんぼ(長崎市)、酒菜処 のさ庵(長崎市)ほか |
HP | 鯨専門店 くらさき、鯨料理とんぼ、酒菜処 のさ庵 |
5. 大村寿司
photo by discover-nagasaki.com
「大村寿司」は、500年以上の歴史を持つ大村市の名物料理。戦国時代の文明12年(1480年)に、前の戦で領地を追われた大村家当主・大村純伊(すみこれ)が、領地を奪還したことを祝して作られたもの。当主や将兵の急な帰郷に、御膳の用意ができなかったため、「もろぶた」と呼ばれる木製の長方形の箱に、炊きたてのご飯を敷き詰め、白身魚や野菜を彩良く盛りつけ、押し寿司にしたのが始まりとされています。「大村寿司」は、大村市ではもちろん、大村藩のあった東彼杵郡や現在の西海市などでも、祝いの席や行楽のお供にと、幅広く親しまれています。
取扱店 | やまと(大村市)、梅ヶ枝荘(大村市)、大村ずし ぎおん(大村市)ほか |
HP | やまと、梅ヶ枝荘、大村ずし ぎおん |
6. 島原手延べそうめん
photo by 長崎県観光連盟
「島原手延べそうめん」は、島原半島で、江戸時代から作られてきた伝統の手延べそうめん。1637年に起きた島原の乱の後に、小豆島から移民した人々によって、そうめん作りが伝えられたと言われています。厳選した小麦粉にミネラル豊富な雲仙の伏流水を使用。何度も熟成・ねじれを入れて伸ばす作業を繰り返して作られているため、独特の強いコシが特徴のそうめんです。島原手延べそうめんの生産が盛んな南島原市には、300軒以上のそうめん製造者が軒を連ねています。
取扱店 | 麺商須川・面喰い(南島原市)、お食事処万福亭(道の駅みずなし本陣ふかえ内)(南島原市)、南島原食堂(南島原市)ほか |
HP | 麺商須川・面喰い、道の駅みずなし本陣ふかえ、南島原食堂 |
備考 | 島原手延素麺協同組合 |
7. ヒカド
photo by 長崎県観光連盟
「ヒカド」は、根菜や肉、魚などを角切りにして煮込み、さつまいもをすりおろして加え、とろみをつけた和風のスープ料理。「細かく刻む」という意味のポルトガル語の「picado」に由来する料理で、江戸時代に長崎へ伝わり、広く食されるようになった郷土料理です。キリスト教の禁教令により、とろみに使用していたパンが入手できなくなり、さつまいもでとろみをつけるようになった、という説も。具沢山で栄養価も高く、冬の寒い日に飲むと、からだの芯まで温まる一品です。
取扱店 | 旧長崎内外クラブ(長崎市)、和食よひら(長崎市)、(長崎市)ほか |
HP | 旧長崎内外クラブ |
長崎のソウルフード!長崎名物のご当地グルメ
8. 長崎ちゃんぽん
photo by 長崎県観光連盟
「長崎ちゃんぽん」は、豚肉、魚介類、野菜など約10種類の具材を混ぜ合わせ、ちゃんぽん麺とともに豚骨と鶏ガラベースのスープで煮込んだ長崎の名物料理。明治時代末期に、長崎市にある老舗中華料理店「四海楼」の店主が、長崎にいる大勢の中国人留学生に、「安価で美味しくて、お腹いっぱいになれる料理を」との想いから考案したメニューです。ちゃんぽん麺の独特な風味は、小麦粉と唐灰汁(とうあく)と呼ばれる漢方を加えて作られているため。中華料理店をはじめ、喫茶店や居酒屋など、県内の至る所で提供されている長崎を代表するご当地グルメです。
取扱店 | 中華料理 四海樓(長崎市)、天天有(てんてんゆう)(長崎市)、会楽園(かいらくえん)(長崎市)ほか |
HP | 中華料理 四海樓、天天有、会楽園 |
9. 皿うどん
photo by 長崎県観光連盟
「皿うどん」は、中華麺の上に、具沢山のあんかけソースをかけて仕上げた長崎を代表する名物グルメ。「四海楼」の初代が、長崎ちゃんぽんのアレンジメニューとして開発したのが始まりなんだとか。炒麺(チャーメン)と呼ばれる細麺を揚げたパリパリの麺と、ちゃんぽん麺で作る太麺タイプの2種類の皿うどんがあります。地元では、チョーコー醤油の「金蝶ソース」をかけて、味を調節するのが一般的なんだそう。老舗店や人気店などの味を食べ比べしてみるのも、楽しいものですね!
取扱店 | 中華料理 四海樓(しかいろう)(長崎市) 、中国菜館 江山楼(こうざんろう)(長崎市)、共楽園(長崎市)ほか |
HP | 中華料理 四海樓、中国菜館 江山楼 |
10. 佐世保バーガー
photo by 佐世保観光コンベンション協会
戦後、アメリカ海軍基地が置かれた港町・佐世保。「佐世保バーガー」は、アメリカ海軍直伝のレシピをもとに、昭和25年頃から作られ始めたという、本場仕込みのハンバーガー。佐世保バーガーは、「地元食材を使い、注文を受けて作り始めるこだわりハンバーガー」が基本ルール。アメリカンサイズなので、ボリューム満点!市内には、佐世保バーガーを提供するお店が約25店舗以上あり、バンズや具材、ソースなど、各店、個性豊かなハンバーガーが楽しめます。
取扱店 | ミサロッソ(佐世保市)、ログキット(佐世保市)、ヒカリ(佐世保市)ほか |
HP | ミサロッソ、ログキット、ヒカリ |
備考 | 佐世保バーガーマップ(PDF) |
11. トルコライス
photo by 長崎県観光連盟
「トルコライス」は、ピラフ、スパゲティ、とんかつ、ハンバーグなど、3品以上の洋食メニューを1皿に盛りつけた長崎発祥のグルメ。長崎の洋食店や喫茶店には欠かせない洋食メニューで、県民のソウルフードとして親しまれています。まさに、大人のためのお子様ランチで、チキンライスやカレーピラフ、コロッケやクリーム系のスパゲティなど、お店によって、トッピングが異なるのもトルコライスの面白いところ!県内では、バラエティ豊かなトルコライスが楽しめます。
取扱店 | ビストロボルドー(長崎市)、コロッケ(長崎市)、ツル茶ん(長崎市)ほか |
HP | ビストロボルドー、コロッケ、ツル茶ん |
12. ハトシ
「ハトシ」とは、エビのすり身などを食パンでサンドし、油で揚げた長崎を代表するご当地グルメ。明治期に中国から長崎へ伝わったとされ、中国名の「シャートースー」がなまって、「ハトシ」と呼ばれるようになったと言われています。エビのプリプリ感と、揚げた食パンのサクサクとした食感がたまらない一品。市内には、ハトシ専門店のほか、居酒屋や総菜店でも提供されています。
取扱店 | 山ぐち仕出し店(長崎市)、料亭 一力(長崎市)、まるなか本舗(長崎市)ほか |
HP | 山ぐち仕出し店、料亭 一力、まるなか本舗 |
13. レモンステーキ
photo by 佐世保観光コンベンション協会
「レモンステーキ」は、薄切にした牛肉をアツアツの鉄板で焼き、レモン風味の醤油ソースで味付けた佐世保のソウルフード。アメリカ海軍の影響で、ステーキが流行していた佐世保で、「夏場でも売れるステーキを」との想いから、昭和30年代に、地元の洋食店「レストラン門」が考案したのが始まりと言われています。爽やかなレモンの風味がクセになる一品。肉を食べ終えたら、シメに、白飯を鉄板の上に投入し、残りのソースと絡めて食べるのが地元流の食べ方なのだそう。
取扱店 | 下町の洋食 時代屋(佐世保市)、蜂の家(佐世保市)、レストラン本陣(佐世保市)ほか |
HP | 下町の洋食 時代屋、蜂の家、レストラン本陣 |
長崎県民にお馴染みの味!長崎名物の郷土菓子・おやつ
14. 長崎カステラ
photo by 長崎県観光連盟
長崎名物の代表格「長崎カステラ」。カステラが、日本に伝わったのは約400年前。ポルトガル人によって長崎にもたらされました。「長崎カステラ」は、卵・小麦粉・砂糖・水飴を原料に、秘伝の配合と焼き方で作られています。ポルトガル人直伝の製法によるものから、時代とともに改良が行われ、現在の形になったのだそう。現在では、職人技が光る正統派のカステラから、チョコレートやみかん、抹茶風味のカステラなど、種類豊富な長崎カステラが楽しめます。
取扱店 | 福砂屋(ふくさや)、松翁軒(しょうおうけん)、文明堂総本店ほか |
HP | 福砂屋、松翁軒、文明堂総本店 |
15. ミルクセーキ
photo by nagasaki-tabinet.com.tw
長崎でミルクセーキといえば、飲み物ではなく、食べもの!長崎のミルクセーキは、卵、砂糖、練乳などを混ぜ合わせたものに、たっぷりの氷を加えて作られるフローズンスイーツ。大正末期から昭和初期頃に、九州最古の喫茶店「ツル茶ん」の主人が、暑い夏の日に行きかう人々を見て考案したのが始まりなんだどか。現在では、長崎のご当地スイーツとしての認知度も上がり、お店によってはオールシーズン味わえる人気のメニューとなっています。
取扱店 | ツル茶ん(長崎市)、アンティック喫茶&食事 銅八銭(どうはっせん)(長崎市)、出島内外倶楽部(長崎市)ほか |
HP | ツル茶ん、出島内外倶楽部 |