大分の名物といえば、何を思い浮かべるでしょうか?大分には、豊後水道の豊富な海の幸を生かした郷土料理や、地元の素材を使ったご当地B級グルメ、大分県民にお馴染みのお菓子など、大分自慢の美味しい名物が盛りだくさん!今回は、大分県の名物ご当地グルメを15個、ご紹介します。
大分名物を食べる!伝統の郷土料理
1. りゅうきゅう
photo by ツーリズムおおいた
「りゅうきゅう」とは、サバ・アジ・ブリなどの旬の魚の切り身を醤油ダレに漬け込み、薬味をかけていただく郷土料理。もともと、漁師たちが船の上でまかない飯として食べていたもの。名前の由来は、琉球の漁師から調理法が伝えられたという説や、ゴマ料理の利休和え(りきゅうあえ)から名づけられたなど諸説あります。県南エリアの佐伯市や蒲江町では、りゅうきゅうをアツアツのご飯にかけて食べる「あつめし」などの郷土料理も。現在も、大分県民に広く親しまれている郷土料理です。
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取扱店 | 二代目与一(大分市)、こつこつ庵(大分市)、○海 (MARUKAI)(佐伯市)、海風館(佐伯市)、道の駅やよい(佐伯市))ほか |
HP | 二代目与一、こつこつ庵、○海 、海風館、道の駅やよい |
2. ごまだしうどん
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「ごまだし」とは、焼いた白身魚をすり潰し、醤油・ゴマ・みりんなどを加えて作った佐伯(さいき)地方の万能調味料。漁師の町・佐伯の漁師家庭で、古くから保存食として作られてきました。「ごまだしうどん」は、茹でたうどんの上に、ごまだしをのせ、お湯を注いで食べる佐伯の郷土料理。魚の旨味とゴマの風味豊かな味わいがたまらない佐伯名物です。
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取扱店 | 道の駅やよい(佐伯市)、つね三(佐伯市)、味愉嬉(みゆき)食堂(佐伯市)ほか |
HP | 道の駅やよい、つね三、味愉嬉食堂 |
備考 | 佐伯ごまだし暖簾会 |
3. 手延べだんご汁
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「手延べだんご汁」は、地粉をこねて作った団子をヒモ状に伸ばし、季節の野菜とともにいりこダシで煮込んだ味噌仕立ての汁物。戦国武将・大友宗麟(そうりん)が、好物だった鮑(アワビ)の腸に似せて作っただんご汁を大いに気に入ったことから、「鮑腸(ほうちょう)汁」と呼ぶ地域もあるんだとか。野菜なども具沢山で栄養価が高く、寒い時期には、心も体も温まる一品。農林水産省が選定した「郷土料理百選」にも選ばれている大分を代表する家庭料理です。
取扱店 | こつこつ庵(大分市)、大納言(大分市)、若妻の店(大分市)ほか |
HP | こつこつ庵、大納言、若妻の店 |
4. 吉野 鶏めし
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「吉野 鶏めし」は、炊きたてのお米に、醤油や酒などで味付けた鶏・ごぼうを混ぜ込んだ大分市吉野地区に伝わる鶏の炊き込みご飯。漫画「美味しんぼ」にも紹介されている吉野地区の郷土料理で、古くから、ハレの日や行事の際に、地元で獲れた米やごぼう、鶏を持ち寄って、その場で炊いて振舞われてきました。1988年に、地域の主婦たちが「吉野鶏めし保存会」を立ち上げ、伝統の味を守り続けています。
取扱店 | 吉野鶏めし保存会(大分市)ほか |
HP | 吉野鶏めし保存会 |
5. 津久見ひゅうが丼
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豊後水道に浮かぶ小さな島「津久見市・保戸島(ほとじま)」。「津久見ひゅうが丼」は、切り身にしたマグロの赤身に、ゴマ・しょう油・砂糖などで作った特製のゴマダレを和え、ご飯の上にのせた保戸島(ほとじま)の郷土料理。明治期に、マグロ漁業の基地として栄えた保戸島(ほとじま)の漁師が、船の上で火を使わなくても食べられるものを、と考案されたもの。「おおいたグルメグランプリ」において、2年連続、金賞を受賞した人気の大分グルメです。
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取扱店 | 浜茶屋(津久見市)、汐の音(津久見市)、四季彩 源兵衛 (津久見市)ほか |
HP | 浜茶屋、汐の音、四季彩 源兵衛 |
備考 | 津久見まぐろ研究会 |
6. 黄飯・かやく
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「黄飯(きめし・おうはん)」は、クチナシの実で黄色に色づけしたご飯。「当時、財政難だった臼杵藩の殿様が赤飯の代わりに作らせた」という説や「臼杵市を訪れた宣教師が、パエリアをベースにしたものを信者に振舞った」という説など、諸説伝えられています。焼いてほぐしたエソの身に、根菜や豆腐などを加えて煮込んだ「かやく」を黄飯にかけて食べるのが一般的。大晦日にたくさん作り、お正月に煮なおして食べる、臼杵市に伝わる伝統の家庭料理です。
取扱店 | 小手川商店(臼杵市)、もんく(臼杵市)ほか |
大分のソウルフード!大分名物のご当地グルメ
7. とり天
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鶏肉の消費量全国一の大分県。数ある鶏料理の中でも、大分県民のソウルフードと言えるのが、「とり天」です。「とり天」は、鶏肉(むね肉)に醤油や生姜などで下味をつけ、衣をまぶして揚げた鶏肉の天ぷらのこと。お好みで、酢醤油やポン酢などにつけていただくのが大分流です。大分特産のかぼすが添えられることも。とり天ひとつとっても、鶏肉の部位や下味のつけ方、揚げ方、つけダレなどは、お店によってさまざま。本場、大分のとり天を食べ比べするのも楽しいものですね!
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取扱店 | レストラン東洋軒(別府市)、キッチン丸山(大分市)、美味なかよし(大分市)ほか |
HP | レストラン東洋軒 |
8. 別府冷麺
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「別府冷麺」は、よく冷えた和風ダシのスープに、弾力のあるのど越しの良い麺が特徴の別府名物です。戦後、旧満州から引き揚げてきた料理人が、朝鮮冷麺を和風にアレンジして作ったのが始まりとされています。あっさりといただけることから、温泉の後の食事やお酒の締めの一杯まで、別府では1年を通じて食べられる人気のご当地グルメ。別府市内には、冷麺専門店をはじめ、焼肉店やラーメン店、居酒屋など、多数の飲食店で提供されています。
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取扱店 | 六盛(ろくせい)(別府市)、胡月(別府市)、元祖アリラン(別府市)ほか |
HP | 元祖アリラン |
備考 | 別府冷麺公式ホームページ |
9. 中津からあげ
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大分県の西北端に位置する中津市。唐揚げ専門店が数多く点在し、「唐揚げの聖地」とも呼ばれています。中津に唐揚げ文化が根付いたのには、「かつて多くの養鶏場があり、鶏肉が手に入りやすかったため」という説や、「旧満州からの引揚者が中国での食べ方をした」など、諸説あるそう。「中津からあげ」は、ニンニクや生姜などの調味料に漬け込んだ醤油や塩ベースの唐揚げが主流で、冷めても美味しく食べれるように、中はジューシー、外はサックリと揚げるのが特徴。県内外から、中津からあげを求めて、多くの人が訪れる大分を代表する名物です。
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取扱店 | もり山(中津市)、チキンハウス(中津市)、げんきや(中津市)ほか |
HP | もり山、チキンハウス、げんきや |
備考 | 中津市からあげマップ、聖地中津からあげの会 |
10. 日田やきそば
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「日田やきそば」は、大分県の北西部に位置する日田市のB級グルメ。焦げ目がつくぐらい、鉄板でパリパリに焼いた麺に、シャキシャキのもやし、豚肉などを入れて、濃厚ソースで味付けたご当地焼きそばです。昭和30年代に、「想夫恋(そうふれん)」の初代店主が考案したメニュー。「日田やきそば研究会」も発足され、B-1グランプリの常連に。日田市内の約15店舗のラーメン店などで提供されています。
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取扱店 | みくま飯店(日田市)、天龍(日田市)、想夫恋(そうふれん)(日田市)ほか |
HP | みくま飯店、 想夫恋 |
備考 | 日田やきそば研究会 |
11. 地獄蒸し
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大分県は、温泉の源泉数・湧出量ともに日本一を誇る「おんせん県」。「地獄蒸し」は、温泉から噴出する高温の蒸気を利用して食材を蒸す、温泉地ならではの料理。別府・鉄輪(かんなわ)温泉で、江戸時代から行われてきた歴史ある調理法です。地獄蒸し釜と呼ばれる釜に、食材をザルにのせ、約100度の蒸気で一気に蒸していきます。温泉の蒸気で蒸すことで、素材の旨味がギュッと凝縮し、素材本来の美味しさが楽しめます。「地獄蒸し工房 鉄輪」は、鉄輪(かんなわ)温泉名物「地獄蒸し」が気軽に体験できることから、観光客にも人気の施設となっています。
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取扱店 | 地獄蒸し工房 鉄輪(別府市)ほか |
HP | 地獄蒸し工房 鉄輪 |
12. 関サバ・関アジ料理
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大分県佐賀関(さがのせき)は、大分が誇るブランド魚「関サバ・関アジ」の産地として知られています。「関サバ・関アジ」は、激しい潮流とプランクトンが豊富な佐賀関沖の速吸瀬戸(はやすいのせと)で、1本釣りされたものなど、厳格なブランド基準が定められています。脂がのりながら、身の締まったプリプリとした食感と旨味が特徴です。県内では、「関サバ・関アジ」を使った様々な料理が楽しめますが、本場で味わうなら、やっぱり鮮度の良い刺身がおススメです!
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取扱店 | よしだ会館(大分市)、あまべの郷 関あじ関さば館(大分市)、関の亭 活丸(大分市)ほか |
HP | よしだ会館、あまべの郷 関あじ関さば館 |
13. フグ料理
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豊後水道の荒波にもまれた大分の天然ふぐは、全国的にも品質が高く、大分県の一村一品にも認定されています。冬の味覚とされるふぐですが、大分ふぐは、1年を通して食べられるのが特徴です。県内には、大分市や臼杵市を中心にふぐ専門店があり、ふぐ刺しをはじめ、ふぐちり、白子焼き、雑炊などのふぐ料理を堪能できます。
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取扱店 | ふぐ八丁(大分市)、大分臼杵ふぐ 良の家(大分市)、山田屋(臼杵市)、喜楽庵(臼杵市)ほか |
HP | ふぐ八丁、大分臼杵ふぐ 良の家、山田屋、喜楽庵 |
備考 | 臼杵市観光情報協会 |
大分県民にお馴染みの味!大分名物の郷土菓子・おやつ
14. やせうま
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「やせうま」は、小麦粉で作った団子生地を平麺状に伸ばし、きな粉に砂糖を加えたものをまぶした大分の郷土菓子。平安時代に、乳母の八瀬(やせ)に作られたおやつを気に入った若君が、「八瀬(やせ)、うま」とねだったことから、その名がついたという逸話が伝えられています。現在も、学校給食で出されたり、お盆の時期に、「やせうま」をお供えする地域も。大分では、各家庭で作られてきた定番の郷土菓子です。
取扱店 | やせうま本舗 田口菓子舗(大分市)、甘味茶屋(別府市)、若妻の店(大分市)ほか |
HP | やせうま本舗 田口菓子舗、甘味茶屋、若妻の店 |
15. 石垣もち
「石垣もち」とは、地元の小麦をこねた生地に、角切りにしたさつまいもをまぜて蒸したお菓子。もともと、冬から春の時期にかけて、農作業中に食べるおやつとして作られてきたもの。名前の由来は、別府市にある石垣地区の地名からとったという説や、さつまいものゴツゴツとした様が石垣のようにみえたことから、などとも言われています。地域によって、さつまいもの切り方や生地の配分などは異なるものの、大分県全域で食べられている昔懐かしい味わいの郷土食です。
取扱店 | 甘味茶屋(別府市)、紅屋(別府市)、稲荷餅屋(別府市)ほか |
HP | 甘味茶屋、紅屋 |