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日本は美しい四季に恵まれ、四季折々に違った姿を見せる観光名所がたくさんあります。今回は「春夏秋冬訪れたい日本の名所」のシリーズ第28弾として、四季を通じて美しい表情を見せる、京都の「東福寺」をご紹介します。
東福寺(とうふくじ)
臨済宗東福寺派の大本山で、京都五山に列する大寺院である「東福寺」。摂政九条道家が祖父・兼実の菩提寺を創建したのがはじまりで、嘉禎2年 (1236年)から建長7年(1255年)まで実に19年を費やして完成されました。
奈良の最大寺院である東大寺と最も隆盛を極めた興福寺から一文字ずつ取って「東福寺」と名付けられた大寺院で、20万平方メートルを超える広大な境内には、国宝に指定されている三門、本堂、禅堂をはじめ、壮麗な伽藍建築が建ち並んでいます。
photo by flickr/Christian Kaden
寺宝も多く、国宝の絹本着色無準師範像など5000点を超える文化財を所蔵しています。
国の名勝に指定されている「本坊庭園」は釈迦成道を表現しており、方丈を囲んで東西南北に4つの庭が配されているのは東福寺だけだと言われています。北庭は白石と苔が市松模様に配されている美しい庭、東庭は7つの柱石で北斗七星を表現し、白砂が雲文様を描いています。4つの庭園はそれぞれ、趣が異なり、見る者に心の安らぎを与えてくれます。
photo by flickr/Christian Kaden
東福寺の春夏秋冬の風景
【春】東福寺開山堂の庭園にはサツキが鮮やかに咲きはじめます。
photo by flickr/Erin Stevenson O’Connor
【夏】「通天モミジ」と呼ばれるカエデが有名で、初夏の穏やかな気候のなか、青モミジの緑が境内をさわやかに包みこみます。
【秋】京都で一二を争う紅葉の名所として名高く、とりわけ本堂と開山堂を結ぶ「通天橋」から望む紅葉は圧巻です。
【冬】東福寺塔頭の正覚庵で毎年11月23日に行われる「筆供養」。筆塚の前で奉納された筆・鉛筆等を護摩壇に投げ入れ、煙を浴びると、字が上達するとも言われています。
photo by flickr/Aurelio Asiain
photo by flickr/Aurelio Asiain
名称 | 東福寺(とうふくじ) |
住所 | 京都府京都市東山区本町15-778 |
料金 | 境内無料(方丈庭園・通天橋拝観各400円) |
HP | 東福寺 |